中学校は小学校と違って、大きなテストの回数が少なくなる分、試験範囲は広くなります。学習内容が高度になることは言うまでもありません。ですから試験の点は、小学校時代に比べてどうしても取りにくくなります。小学校で90点以上が当たり前、80点台だと失敗と感じていた人も、そのままの気持ちで中学のテストと対戦すると60点台を取ってしまったりするのです。特に新指導要領が導入されてからこの傾向が顕著です。以前は中1の初期は80点、90点が続出していたのですが、最近では特に理・社で低得点が目立ちます。

そうした中で、多くの人は得点に対する感じ方のものさしを中学仕様に作りかえて、80点なら大成功、60点ならまあまあ、などとしてしまいます。それはちょっと踏みとどまって欲しいのです。多くの人がものさしをかえる中であえて小学校仕様の得点基準を守り、それをクリアしていくことができれば自然に学年上位に定着できるのです。

これはもちろん口で言うほど簡単なことではありません。学校や塾で学習した内容をしっかり理解できているか、曖昧なところ、わからないところが出てきていないかなどを日々チェックする習慣が必要になります。そういう意識は小学校時代は特に必要なかったかもしれませんが、中学生には絶対不可欠です。目黒区立の中学校は2期制なので、最初の大きなテスト(前期中間)は6月に入ってからです。テスト勉強は直前にやるだけでは間に合いませんし、直前の勉強に頼るとテストが終わったらすべて忘れるという悪い循環に陥りますから、今からきちんと取り組んでください。

中3くらいになると得点感覚はもう小学校とは別のものになってしまっているでしょうが、それでも70〜80点レベルをノルマと考えるようにしていけば学力、内申ともにかなり高いものにしていけます。苦手とおもっている教科でも、もう少しの努力で意外と簡単に点が取れるようになるものです。変えようと望めば本当に変えられるのです。それを信じて大事な受験の年を踏み出してください。