冬らしい冷え込みを感じるものの、暖冬になるという情報が出ていますね。とはいえ油断せず身体を冷やさないように気をつけて過ごすようにしてください。

今月は小論文指導について少しお伝えしたいと思います。小論文の指導をしていると、文章の組み立てや言葉の使い方以前に、テーマに沿った自分なりの考えを膨らませることが得意な人、そうでない人に分かれます。得意な人は何よりです。長めに書き、それを字数制限に収まるように削っていく作業となります。

ただ、それが得意という人は正直稀で、いかに字数を稼ごうか、という人が多いのも事実です。そういう人は、まず日頃のちょっとしたことでも構いませんので、意識して自分なりの考えを思い浮かべるようにしてみましょう。自分が好きな音楽やアーティストを「どうして好きなのだろう」と今一度考えてみることもいいと思います。それらを知らない人に端的に魅力を伝えるにはどこを重点的に、どのように、外せないポイントは何かを考えてみるのです。まず自分が考えやすいテーマでやってみましょう。そういったことの積み重ねで文章構成力はあげることができます。

小論文指導では、小論文のための文章の基本(文型は「です・ます」調にしないこと、かかりうけを正確にすることを始め、いくつかルールがあります)から確認して、実際に課題を与えて書いてもらい、それをより良くするにはどう書いたらよいか、ということを具体的に指導していきます。よい着眼点や、自分なりのユニークな体験、意見に対してはきちんと高く評価して褒めるので、モチベーションは上がるようです。

全体に、多くの人は人生経験も思考・論述の蓄積も豊富というわけにはいかないので(年齢を考えれば無理もないことです)同じことを何度か繰り返しているだけ、という文になってしまいがちです。そこをなんとか2つくらいの異なる考え方を提示して、自分はどちらをよしとするかを表明し、その根拠を述べる、という形に持っていくことができれば一応評価される小論文になります。

小論文を含む推薦や入試では、受験生は良い結果を出してくれていますから、希望者はその旨伝えて下さい。