桜の季節に寒さが戻ったり、気温の上下がことのほか激しい春でしたが、ようやく春らしさが落ち着いたようですね。皆さん、進学・進級おめでとうございます。

勉強する際にはいろいろなことを覚えなくてはなりませんが、覚えると便利だったり面白かったりするものもあります。今回はそんなことをいくつか紹介したいと思います。

例えば、38万という数字。これは日本の国土面積(約38万㎢)でもあり、また月と地球の距離(平均で約38万㎞)でもあります。これは全くたまたま一致しているのですが、日本人にとっては月の距離は馴染みやすくなりますね。

あと、是非とも意識して欲しいのが、地球を一周した距離の4万㎞という数字です。今は約40,000㎞と表示されていますが、これはたまたまではなく、市民革命の時代に国王や宗教に由来するのでない、新しい理性的・普遍的な単位を定めようということになって、赤道の周を4,000万分の一にしたものを1メートルと決めたのです。(今は光速に基づく厳密でややこしい定義に変わっています)これを知っていれば、地球上の一番遠いところまでの距離は、地球半周ということなので、2万㎞とわかりますし、光のスピードが秒速30万㎞と知ったら、「光は1秒間に地球を7周半進むのか!」と驚きをもって実感するでしょう。

また、地球の周囲4万㎞から地球の半径は6,400㎞と計算できます。世界最長の川ナイル川は6,650㎞とされていますから、これは地球の半径より長いわけです。(2位のアマゾン川が地球半径とほぼ同じ)スケールの大きさにびっくりしますよね。

唐突ですが生徒さんに時々出すクイズです。よかったら考えてみてください。

「地球の自転スピードはどのくらいでしょうか?」
①歩きくらい (約1.1m/秒)
②ウサイン・ボルトのトップスピードくらい (約12.5m/秒)
③新幹線くらい (約90m/秒)
④音速 (約340m/秒)

大抵①や②という答えが多いのですが、地球4万㎞を知れば、それを24時間で一周するわけですから時速が出せるし、秒速も計算できるでしょう。
正解は④より速い、約460m/秒!です。
東京あたりの回転半径は赤道上の約0.81倍(高校で習う三角比のコサイン36°・・・0.81です)ですから、それでも秒速375mとなり、私たちはマッハで回っているのです。

基本の数字を知ると、色々と楽しむことができますから、皆さんも時間があるとき数字で遊んでみてください。