台風19号が首都圏を含む広い地域に大きな打撃を与えて去りました。皆さん無事だったでしょうか。目黒区五本木周辺はどちらかというと高台にあたり、水害には強いという定評があります。(この近辺で浸水被害が出る時は渋谷では東急本店が屋上まで水没する、と言われています)大規模な浸水はなくても、風による被害や、小規模の漏水などあっても不思議はないくらいの激しい風雨でしたね。
今回の台風で経験したこと(TVなどの映像も含めて)は、一生の記憶として刻みつけておいてもらいたいと思います。東日本大震災を経験(東京であっても)した人は、揺れの恐ろしさ、映像で観た津波のもの凄さを決して忘れないと思いますが、今回の台風も「強い台風に直撃されたらこんなになるんだ!」という原体験として震災と同じように覚えておいてください。家々の屋根に叩きつける雨が細かいしぶき状になって水煙と化し、それが強風で狂ったように走り回り、視界が全く効かなくなるあの感じはまさに台風ならではの景色です。あと、普段は広々とした河川敷で、サッカー・野球・バーベキューなどを楽しむ人がいる多摩川の、その河川敷が全て濁流に覆われ、その水が住宅地まで達する様子も本当に滅多にない光景です。東京が950hPaを切る台風の暴風域に入るということは非常に稀な出来事なのです。(沖縄県などでは毎年何回か経験することなのですが・・・)
台風のまわりの風が反時計回りに吹き込んでいたこともよく心に刻んでください!今回の台風とその被害をよく覚えておいて、テストとか、そういう短期的な話だけでなく、一生役立つ知恵に繋げてくれることを望みます。
例えば、ハザードマップを見て、危険がありそうなら早めに避難する、とか、間違っても川や海の様子を見に行ったりしない、とか。河川敷でのキャンプやバーベキューをする際には、上流地域の天候を必ずチェックする、とか。今後何かのときに自分や周囲の人の命を守る助けになるはずです。
どれもいわば常識のようなことですが、実際の風雨を体験し、それに繋がる被害を知れば、生きた知識、役立つ身体感覚として刻みつけられると思うのです。
滅多にない、と言いましたが、地球温暖化の影響でこのようなスーパー台風が毎年複数首都圏を襲うようになるという事態も考えられます。皆さんも同世代のグレタ・トゥンベリさんと危機感を共有して、持続可能な社会へハンドルを切る力になろうという意識を持つかも知れませんね。