○自分に合った学習目標の設定

 日々の学習においても、試験前のテスト対策においても、ただやみくもに大量の問題をこなすのがベストな方法でしょうか。もちろんやらないよりはたくさんやった方がいいに決まってはいますが、それよりも、正しい目標の設定のもとに必要な学習項目を絞って取り組む方が効率的で、よい結果にもつながります。

例えば、テストで90点以上とれる人にとって、次の目標は100点をとることでしょうか。


 90点を100点にする場合、それはノーミスをこころがけるという方向になるわけですが、どんな人でも時にはミスを犯します。ノーミスを目指すよりは、難問に触れて、その手応えや、攻略法の糸口の見つけ方など体得していく方が長い目で見て有効です。なぜなら高得点を取っている人は、受験の際かなりハイレベルの問題と戦うことになるからです。

 現時点で基礎学力に欠損がある人は、とにかく基礎の練習を(学年をさかのぼってでも)しっかり積んで、ある程度のスピードと正確さで問題をこなせるところまで持っていくことが急務です。試験の得点はそれほど取れなくでも、基礎問だけはしっかり取れるように仕上げる、それができれば次のステージ、次の目標設定に進むことができます。

 基礎はある程度固まっている、という人は、まず基礎問の取りこぼし減らし、100%に近い正解率を目指しましょう。その上で、ややレベルの高い問題の中で、自分の扱えそうなタイプを探し出し、それを習得することです。ハイレベルの問題のすべてをモノにすることは考えなくて結構です。「このタイプならできる」という、自信の持てる分野を一つでも二つでも確保しておけば得点力を上げる大きな武器になります。不幸にしてそのタイプが実際の試験で出題されないということもありえますが、その知識、一つのタイプを攻略したという体験は次の学習に必ず生きてきます。

 冬休みが近づいています。短い休みですが、冬期講習では各自の学習目標に寄り添って学力向上の手伝いができるよう、こちらも万全の態勢でのぞみます。

*進路相談、学習相談についてご希望の方はいつでもお知らせください。ご希望の日程をお知らせくだされば調整してご連絡差し上げます。